スラブカットの流れるような杢の一枚板を用いた、極めてBissolottiらしい作品。作風はスタンダードで、しっかりとした中身を感じさせる音色です。バランスも良く、演奏者の細かなニュアンスも余すことなく表現します。惜しまれつつ世を去った『現代のストラディヴァリ』が遺した、貴重な一本です。
1929年、クレモナ北部の小さな村ソレジーナに産まれたFrancescoは、はじめは木工職人としてキャリアをスタートしますが、後に弦楽器製作家を目指してクレモナの国立弦楽器製作学校へ入学します。Pietro Sgarabottoに師事し、その後Ferdinando GarimbertiやGiuseppe Ornatiなどの指導を受けます。中でも最も影響を受けたのがSimone Fernando Sacconiで、Sacconiの名著『The Secrets of Stradivari』刊行にあたって、Bissolottiも多大な協力をしました。その後、Bissolotti自身もクレモナ国立弦楽器製作学校で長年にわたって教鞭をとり、Gio Batta Morassiと並ぶ、現代のストラディヴァリとして尊敬を集めました。2019年に、惜しまれつつこの世を去りました。